老活、始めました~貯金目標・定年までに2000万~

55歳、手取り23万のバツイチシングル女子が、定年までに1000万の貯シングル女子が、定年後の「人生の放課後」を楽しく生きるための準備をします。家計簿は毎日公開、定年までに2000万円かくほするのが目標ですが、お金を使わずに楽しく暮らす方法も提案します。

大河ドラマ・鎌倉殿の13人・レビューと感想 第17回 助命と宿命

本当に、毎日毎日、書くことがたくさんありすぎて

あっという間に、一週間がたってしまいます

 

今日は土曜日だったので

レビューのついでに、もう一回再放送を見ました

主演の小栗サンが、実に上手で、何度見ても感心します

 

今回は、義時がいわば「ダークサイドに落ちる」回です

義仲が前回、義経軍に討たれたところで

義仲が鎌倉に人質に送っていた、義仲の嫡男・義高の命が

危ないのは、誰の目にも明らかでした

 

一番わかっていないのは、おそらくは政子でしょう

政子は、第一話で主人公・義時に

「あまり賢くもございません」と言われていますが

今までのところは、まさに小さな田舎の豪族の娘が

たまたま結婚した相手が出世した、というだけで

することなすこと、「残念」です

今回も、義時がおもてむきは、娘の大姫のいいなずけだったこと

大姫が義高を慕っていることから

頼朝に義高の助命をします

 

これは、あっさり断られます

親を殺された恨みは、忘れられるものではない

自分もその恨みで平家を討とうとしている

義高の恨みは、自分たちの長男、万寿に降りかかってくる

 

……これは、頼朝の勝ちでしょう

  成功者は、自分が成功した道を残しておかない、と言います

  確かに

  百姓から天下人になった秀吉は、刀狩をして

  百姓と武士の身分を分けました

 

  三河の小大名だった家康は

  天下を取った後、徹底的に大名たちの統制をし

  妻子は人質代わりに江戸に置かせ

  参勤交代で財力を削ることに励みました

 

 義仲を討った戦は、単なる権力争いで

 どこにも「義」などなかったことは、頼朝が一番よく知っています

 父を討った頼朝への個人的な恨みと

 「義」を欠いた政権への義憤と

 二つが積み重なっていても、なんの不思議もありません

 その義高を除名する

 

 しかも、その理由が「娘が義高を好きだから」

 通ると思うほうが、どうかしています……

 

主人公・義時は三日のうちに、義高を討つように

頼朝からの命令を受けます

 

……そうら、おいでなさった  

  そもそも、ハードボイルド・上総介を討ったのが

  梶原景時だった時に、気が付くべきでした

  頼朝は、御家人を信じてはいませんから

  自分の派閥に入った御家人にも、踏み絵を踏ませます

  景時はクリアー、次は義時の番、いずれ、比企の番も来るでしょう……

 

義時は、大姫と毬で遊んでいた義時を

牢に監禁します

なんとか助命をすすめようとする政子に

義時の言葉は、意外なものでした

義仲を殺したことは許せない、必ず兵をあげて頼朝の首を狙う

そして、もう一つ、主人公・義時の首も狙うと宣言します

義仲の義を重んじ、源氏同士の争いを嫌い、裏切る可能性など全くなかった

その心をわかっていながら、見殺しにした以上

主人公・義時も、自分の敵

命があれば必ず首を狙うから、自分のことなど殺してしまった方が

皆様のためです、と

潔く、正しく、凛々しいけれど、こんなに悲しい宣言はあるかと思うくらい

ストレートな「さっさと殺せ」宣言でした

 

そこに、体育会・和田がやってきます

義時に会わせたい人がいる、名前は巴、と聞いて、義時はまさに飛び上がって

大急ぎで会いに出かけます

 

巴御前は、負け戦を覚悟した義仲から、息子、義高への文を預かり

体育会・和田にとらえられたのか、保護されたのか

よくわからない状況で、一緒に鎌倉に来ていました

義仲からの最後の手紙を義高に渡して欲しい、と預けられると

いきなり中を開けて、読み始める義時

無礼者と怒り狂ってとびかかろうとする巴

大慌てで羽交い絞めにしてとめながらも、うちの家人にならないか

悪いようにはしないから、と和田

 

……この頃は、この体育会・和田が、「癒し枠」と呼ばれているそうです

  確かに単純で熱血ではありますが

  この和田には、素朴な善良さが残っています

  昔、私が子供のころに、何か卑しいことをやろうとすると

  「お天道さまに恥ずかしいと思わねぇのか」と怒る

  べらんめえのおじさんたちがいました

 

  今考えると、「お天道様」とは太陽のことですから

  別に、太陽に恥ずかしいも何もないのですが

  非常に素朴なレベルで

  「人としての倫理に反することはやってはいけない」

  「人の道に反することは、恥ずかしいことだ」

  という倫理観を教えてもらっていたように思います

  この、体育会・和田を見ていると、

  いつもあの頃のおじさんたちを思い出します……

 

手紙に書かれていたことは、義仲が死の直前に話していた

「ただ一つの心残り」でした

それが、義高の命を救うことではなく

源氏が平氏を破るのを見届けて欲しい

自分がいなくなった後、それだけの武力があるのは頼朝だけだから

頼朝を恨んではいけない、と

いかにも、このドラマの義仲らしい言葉でした

義高は、それを読むと、自分が間違っていました、と詫び

政子の策に従って、鎌倉を抜け出して

伊豆山権現に逃げ込むことにします

 

ちょうどそのころ

甲斐の源氏の一族、武田が嫡男を連れてきていました

恩賞が鎌倉方ばかりに多く

甲斐源氏に少ないのはおかしい、どういうことだとねじ込みに来たわけです

 

……恩賞の不公平は

  兵の不満を呼ぶ、というのは

  木曽義仲の時にも言われていたことですから

  特に変なことでもない、というよりも

  きちんとしておかなくては、大将としては失格でしょう

  ですが、どうしてこの甲斐源氏は、実に卑しく

  頼朝たち、鎌倉派は、底知れず恐ろしく見えるのか

 

  一つには、義高との対比もあると思います

  あれだけ潔く、人としてのたたずまいが美しい父子を見た後では

  どの親子を見ても、見劣りするのは事実です

  ですが、もう一つ上げるとすれば

 

  木曽義仲父子は、「政治」をやっていた

  甲斐源氏と鎌倉は、権力争いをやっていた、ということだと思います

 

  政治と権力争いは根本的に違う、と

  これは塩谷七生センセイの「ローマ人の物語」からの受け売りなのですが

  政治というのは、今ある体制を変化すること

  何を目的に、どんなふうに変化させるのか、が、政治

  権力争いというのは、何をどう変化させるかというビジョンができた後

  誰がそれをやるか、の争い、なのだそうです

  なので、政治には理念や価値観が必要だけれど

  権力争いには、そんなものは一切必要ない

 

  これで、納得がいきました

  義仲父子は、政治をやっていて、鎌倉と甲斐は、権力争いをやっていた

  だから、そもそもの志が違う、というところなのでしょう……

 

頼朝にうまくはぐらかされた甲斐は、

義高をかついで、鎌倉を滅ぼそうとたくらみますが

義仲討伐に手を貸した甲斐を、義高が信じるわけがありませ

人を呼びますよ、と剣もほろろに追い出されました

 

義高はなんとか牢を抜け出し、途中の寺に隠れます

その寺から、船を使って海を渡り、伊豆山大権現に行く予定です

 

追手として駆り出されたのが、体育会・和田と、バランス派・畠山のコンビです

どちらも、義高を討つのは気が進まない

バランス派・畠山は義高の心根の良さを思いますし

体育会・和田は、巴が悲しむ、と

いかにも和田らしい一言です

 

主人公・義時は、義高は今は寺に隠れていること

無関係の方向を探して欲しいことを、そっと告げます

二人は、すぐに了解しました

ですが、まさか兵にそういうわけにもいきませんので

義高は木曽に帰ろうとして西に向かっている

討ち取ったものには褒美が出るぞ、と煽ります

 

これで、万事うまくいくはずでした

ところが、寺に立ち寄った主人公・義時は、義孝からの手紙を渡されます

その手紙には、

やはり、主人公・義時を信じられないこと

自分を政子から引き離したところで、殺すつもりだと疑っていること

なので、自分はここから逃げること

逃げて、ふるさとの木曽に戻ろうと思っていること、が書いてありました

 

……手紙、と聞いた時

  無意識のうちに、ここまで良くしてくれてありがとう、というような

  感謝の言葉が書かれていると想像しました

  主人公・義時の苦しい立場を理解して

  二人の気持ちが通じあう、のだろうと思ったら

 

  こうも見事に、予定調和を崩してくるとは思いませんでした

  義高にとっては、主人公・義時は最後まで憎むべき敵

  しかも、自分の父をだまし討ちにかけた

  卑しい相手のままでした

 

  ここまで主人公が嫌われる大河というのも

  おそらく、初めてなのではないのでしょうか……

 

義高は、あえて「ここには来ないから」と

和田と畠山が配置した、西側、木曽へ向かう方面

一番、御家人たちの多いところに逃げることになりました

すぐに姿を見つけられます

刀を抜いて、応戦しようとしたものの

刀に、何かが引っ掛かって抜刀できません

引っ掛かったのは、大姫と一緒に遊んだ時の、毬のひもでした

 

義高の死そのものは、画面には映りません

倒れた姿と、討ち取った御家人の姿だけが映し出されます

あっけなさすぎる最期でした

 

そのころ、鎌倉では、一向に義高を見つけられない頼朝が

焦って、探す人数を増やせと怒鳴っています

そこに、義高の助命嘆願にやってきたのが

政子と、大姫です

ここへは来るな、と頼朝に怒鳴りつけられつつも

大姫はひるむことなく、父・頼朝前に座り

義高の命乞いをします

そして、義高を許さないなら、と

自分ののど元に、短刀をあてがいます

さすがの頼朝も、これには折れました

政子の言う通りに、義高を許すという書面に

名を書いていることろに

主人公・義時と 義高を討ち取って、鼻高々の御家人

首桶を携えてやってきます

 

これは天命、という頼朝に、

政子は、決して許しません、と叫びをあげます

 

数日後、主人公・義時の元に

頼朝からの命令が届きます

義高を討った御家人を成敗すること

甲斐源氏の嫡男を殺すこと

これはできません、と悲鳴を上げる主人公・義時でしたが

父の妻、りくに

妻と子ができてわかったでしょう

あなた一人の命ではないのです、と諭され

義高を討った御家人を、わけがわからず、何故だとわめいているところを処刑

甲斐源氏の嫡男は

義高逃亡の第一発見者だから、と食事によび

その席に兵を準備し、斬り殺させてしまいます

これは、甲斐源氏へのみせしめ

源氏の一族の棟梁は頼朝であると、認めさせるためでした

 

殺せとまでは言ってはいない、と戸惑う政子に

御台所が、許せぬ、というのはそういうこと

立場の重みを感じてください、と

静かだが、凄みのある諭し方をします

 

あまりの成り行きに、

おまえたちはくるっている、と恐れおののく御家人

他に行くところがあれば、そちらに行くことをお勧めします

自分には、ここしかない、と

静かにつぶやき、今回は終わりです

 

……見ごたえがありました

  もうすでに死んでいる人を、それと知らずに必死で命乞いをする

  大姫のかわいらしさ、健気さ

 

  それに、だんだんと目に光がなくなっていって

  少しずつおかしくなっていく

  特に最後、私にはここしかない、とつぶやく姿は

  シェークスピアマクベス

  「ひとたび血の流れに入ってしまったら

   やめることは進むことと同じくらい困難だ」を思い出しました

 

  主人公・義時がどこで「闇落ち」したのかが

  手に取るようによくわかる

  脚本も見事ですし

  義高の死に至る経過も、見ごたえたっぷりでしたが

  私は今回はあえて、主人公・小栗旬サンの名演を

  イチオシにしたいと思います

 

さて、今日の支出ですが

ノーベイデイで乗り切りました

冷蔵庫のものをちょくちょくチェックして

必ず食べる、というのが

支出も減り、冷蔵庫もきれいになるという

一石二鳥の効果になっているようです

 

支出 

なし

 

残額(5月9日まで) 

消費                  7344

コロナ等支援費      2000円

     (キャリーオーバー   6000円)

投資                1335円

予備費                   2800円

家管理費積み立て        2千円

 

貯金総額

 プール貯         15646

 自分小遣い             799

病院用予備費   38万1100

家管理費積み立て    6万0千円

 

定年後用貯蓄      447万5千円

目標残額      1565万5千円