老活、始めました~貯金目標・定年までに2000万~

55歳、手取り23万のバツイチシングル女子が、定年までに1000万の貯シングル女子が、定年後の「人生の放課後」を楽しく生きるための準備をします。家計簿は毎日公開、定年までに2000万円かくほするのが目標ですが、お金を使わずに楽しく暮らす方法も提案します。

大河ドラマ・鎌倉殿の13人・レビューと感想 第16回 伝説の幕開け

書きたいことがいろいろありすぎて

毎週、あっという間に金曜日やら土曜日やら

日曜日に見たドラマのレビューが

どうしてここまで遅くなるのか、

自分でも困ってしまうくらいなのですが

今日は、第16回、木曽義仲の最期の回です

 

第15回で、鎌倉の御家人の最大勢力であった

ハードボイルド・上総介をだまし討ちにかけて粛清してから

しばらくたって、一度は田舎に引っ込んだ主人公・義時の父

北条時政が、鎌倉に再び出仕して

頼朝に仕えることになりました

頼朝は上機嫌で、頼りにしている、だの

御家人をまとめるのはお前が一番適任、などと

甘い言葉を言っていますが、

つい先週、一番頼りになるものが一番危ない、という理由で

上総介をだまし討ちにかけたのを見ているこちらとしては

どうにも、言葉がしらじらしく響きます

 

田舎おやじ・時政は、こういう「風」を読むのが得意です

……風を読んで、周囲の人の気持ちを汲んで、一緒に酒盛りなどをして

 いつの間にか、まとめているというタイプ

 よくいる、壮年会のまとめ役、みたいな人です

 決して切れ者ではありませんが、不思議に人望があり

 あの人を通せば、話がまとまる、と言われるタイプです……

 

その時政が言います

もう、鎌倉殿に逆らったら生きていけない

主人公・義時も父と話すときには本音がポロリと現れます

御家人は、いつ自分が粛清のやり玉にあがるか戦々恐々

それでいて、ほかの御家人が粛清されれば

その領地を分けてもらえることを覚えてしまった

もう、御家人同士でのなれ合いはなくなった

……なれ合いがなくなった、と言われると

  いい印象がありますが、

  つまるところ、報酬目当ての密告社会になった

  しかも、えん罪・ぬれぎぬ、どっちも上等という

  恐ろしい時代の始まりです

  いわば、「パンドラの箱」を開けてしまった鎌倉

  どうなるのだろう、問う主人公・義時に

  田舎おやじ・時政は、全くわからない、と答えますが

  確かに、それがホンネでしょうね……

 

一方、政子のほうですが

父・時政と一緒に鎌倉に帰ってきた、父の後妻、りくと話しています

政子は、今後、頼朝と御家人のパイプ役を果たしたい、というのですが

りくは、そんなことよりも

今後、京都で権力を得るために、子供をたくさん産みなさい、と

アドバイスします

……面白いシーンでした

 政子は、りくと比べれば、政治の素養がありません

 なので、鎌倉にいて、一番大切だと思ったこと

 御家人に幕府のために働いてもらうこと、と考え

 そのために、自分のできることをやろうと思ったわけです

 りくは、京都にいて、

 平家がどうやって実権を握ったのかを見てきました

 なので、りくが考える「のし上がっていく道」は

 あくまでも、平家と同じ、元をただせば、藤原氏と同じ道です

 

 このあたりが、りくの限界です

 今まで起きたことはよくわかっている

 それを、今の時代に当てはめることはできる

 でも、その制度が今は時代遅れになっていることには気づけないし

 新しい制度を作り上げる知力は無い

 

 政子の方は、ビギナーズラックに近いでしょう

 政治のことは何もわからないし

 今までのやり方が機能不全を起こしていることも知らない

 けれど、今の鎌倉を乗り切るために必要なことを考えているだけなのに

 次の時代に必要なシステムを築き上げてしまっている

 

 まさに、歴史の皮肉なのかもしれません……

 

さて、一方、義仲との戦に向かった鎌倉軍です

主人公・義時と、頼朝の弟のスクエア・範頼の本軍が

義経の先発隊に追いついてみると

予想通りのギクシャクぶりです

軍監に任命されたのはイアーゴ・景時です

一緒に戦えと言われたのが、体育会・和田と

バランス派・畠山です

体育会・和田は、イアーゴ・景時と同席しようとしません

景時が来ると、軍議の席でもプイッと立ってしまいます

原因は、前回、ハードボイルド・上総介を殺したのが景時だから

それがどうしても許せないから、ということで

主人公・義時は、これは頼朝の命令なのだから、恨む筋が違う、と諭します

 

……いや、違うんですよ

  景時は、前回、頼朝のスパイであることがバレて

  まさにこの、和田に殺されそうになっていたのです

  それを、「こいつも同じ坂東武者じゃねぇか」と

  命を助けたのが、上総介でした

  命の恩人のはずの、上総介を斬るなど

  恩をあだで返すような真似が、よくできたな、というのが

  和田の言い分なのでしょうが

  これをきちんと言葉にできるほど、体育会・和田は文化的ではありません

  

  ですが

  こうした、表に現れないヒビは、かえって長く残るものです

  よくある、夫が定年になったとたんに、妻が熟年離婚を申し出た、  

  というケースは

  大半がこれです

 

  イアーゴ・景時は、頼朝の秘密警察の役割を果たしてはいますが

  ここまで憎まれてしまっては

  頼朝がいなくなった後、確実にしっぺ返しが来ても

  仕方がないでしょう、

  この人の滅びのタネも、完全に撒かれています……

 

義経は戦う気満々ですが

木曽義仲の方は、その気はありません

源氏同士手を組んで、平家を倒そうと

使者を送ってきます

 

義経は戦うために生まれてきた、八幡台菩薩の化身、と

何度も言われますが

逆に言えば、戦い以外のことは全くダメです

戦がしたいという以外のことは何も考えませんから

義仲の言う「義」など知ったことではありません

使者の持参した手紙など見もせずに、戦い一択

使者にどう返事をすればよいかと聞かれ

義経の下した命令は、使者の首をはねて、返事とせよ

その役目は、体育会・和田を指名します

つまり、体育会・和田が、自分の命令に従って戦えるか

テストをしたわけですね

和田も、「……俺?……」といかにも嫌そうではありましたが

仕方がありません

義経は、これで義仲の頭に血を上らせる

ついでに、敵と思っていないなら兵力も調べていないだろうと

兵力についても、千人だけだと、噂を流させました

 

……義経の使う手は、決して間違ってはいないのでしょうが

  いかにも残酷で、人望を失う手です

  これを素直に、「いい手だ」と言える人は

  少なくとも、視聴者の中にはあまりいないのではないでしょうか……

 

義仲の元に届けられたのは、使者の首でした

悔しがり、激怒し、それでも

相手の挑発に乗ってはならん、と自制する義仲の方が

どう見ても、頼朝・義経兄弟より

人間的に上です

ですが、あっさりと「兵数は千」とうウソに乗り

宇治川の戦で敗れ、京都を捨てることにします

 

都を捨てる前に、義仲は後白河法皇に会いに行きます

法皇は、愛妾の丹波局や部下と一緒に隠れています

義仲は、姿の見えない法皇に向かって

それでも、作法通りに階下の庭に座り、

退去のあいさつを述べます

平氏を滅ぼすことができなかったことへの詫び

北陸に落ちること

いっそ、法皇も一緒に連れて行こうかと思ったけれど

それには義がないこと

三種の神器が戻ることを願っていること

そして、最後に一目会いたかったけれど、

それができないのも、自分の不徳の致すところ、と

最後に、二度と会うことはないでしょうが、と述べて立ち去ります

 

……美しくて、哀れで、凛々しくて

 木曽義仲の一番の見せ場でした

 前回では、知らなかった三種の神器に関しても

 義仲は、きちんと勉強したのでしょう

 立ち居振る舞いも、作法にかなったものでした

 それだけに、義仲の純粋さが届かなかった

 哀れさが、ひとしお勝りました

 

 とはいえ

 純粋で、義に欠ける行為は行わない、

 そういう生き方を決めたなら

 磨かなくてはいけないのは、知恵です

 「正直者はバカを見る」のではなく

 「バカを見させないように、相手の手の内を見破って

  きちんと身を守る」知恵です

 義仲も、一人で木曽で暮らしているのなら、 

 これで構わなかったでしょう

 ですが、ひとたび部下を持てば、事情は完全に変わってきます

 部下の命に対して、責任が出てくるはずです

 

 実は、私の通っていた高校は、ミッションスクールで

 毎週、一時間だけ聖書の時間がある、という

 今考えると、かなり特殊な教育を受けたと思えるところでした

 そこで読んだ聖書の中に

 「鳩のように素直に 蛇のように賢くなりなさい」という箇所があり

 神様なのに、「蛇のように」なんて言うんだ、と

 かなり驚いた記憶があります

 義仲を見ていて、私は聖書のこのフレーズが

 頭にこびりついて、離れませんでした……

 

都に入った義経は、法皇の覚えもめでたく

義仲との最後の決戦に向かいます

義仲は、もう死を覚悟しています

最後に、鎌倉に人質に送った息子あての手紙を書き

負け戦の確定した戦場から、

幼馴染で、ともに戦ってきた巴を逃がします

この手紙を届けてほしい、というのがその口実です

義仲は、自分の一生には後悔はなかった、

いや、ただひとつ、と言ったところで

矢の飛んでくる音がして、画面が暗転します

巴は、雑兵と戦いますが、多勢に無勢、敗れて組み伏せられたところで

体育会・和田に目に留まり

和田の「気に入った」の一言で、

捕虜として、鎌倉に連れていかれることになります

和田は、ちょうどおとなしすぎる奥さんのことを

物足りなくて、面白くない、と思っていたところでした

 

……あれ、と思ったのは

 高校の頃の古文の授業で読んだ平家物語

 木曽義仲といえば、あの名セリフ、というくらいの

 討たれる直前に、ポロリと漏らす

 「日頃はなんとも思わなかった鎧が、今日はなんだか妙に重く感じる」

 という、弱音の部分

 義仲の一の家臣、本文によれば『乳母子』の兼平が

 「負け戦だと思うから、そんな弱音を吐くんです

  俺一人がいれば、千人の軍がいるのと一緒です」と

 ポロッカスにののしり返す

 この、授業中にも関わらず、なんとも切なくてたまらなかった名シーンが

 まるまるカットになっていたことです

 

 確かに、このドラマの義仲なら

 鎧の話をするよりも、法皇に別れの挨拶をしに行く方が

 義仲らしいとは思うのですが

 ここも、見たかったことは見たかったのですが……

 

一方、ノリノリの義経

義仲の次は平家に取り掛かります

単に、平家を攻めるだけではなく

法皇から、平家に和議を求める手紙を書かせて

平家の動揺を誘い、臨戦態勢を緩めたところを討つ、という

だまし討ちまで行います

 

軍議の席では、景時の出す戦術をあざ笑い

説明を求められても、すっかり小バカにした態度

ひらめく戦術は、どうして義経だけに思いつくことができるのか、

と思うほど、道理にのっとった

それでいて、斬新なものばかり

バランス派の畠山は、自分が傷つけられたり、

疎んじられたりすることには

無頓着というか、あまり怒らないタイプなので

純粋に、義経の戦術がさえわたっていることを称賛しますが

軍の中には、なんとも言えないわだかまりが残っています

 

……やはり、義経は「血まみれアマデウス」です

  「アマデウス」というのは、モーツァルトのセカンドネーム

  30年ほど前に、世界的大ヒットとなり、映画化もされた

  「アマデウス」というお芝居

  そこで出てくる、モーツアルトにそっくりです

  モーツアルトも、人格破綻者、というよりは

  子供のままで大人になったような人物で

  自分の作る音楽には完全な自信を持っていて

  「どんなもんだい」「すごいだろ」「僕が一番だろ」と

  子供がやるような態度を取ります

  これが、傲慢、不遜、と、周囲から嫌われ、次第に追い詰められていきます

 

  このモーツアルト

  何も考えなくても、自然に音楽がどんどん湧いて出てきます

  これ本当かしら、と思ったエピソード(実は、本当でした)

      宮廷楽師のサリエーリが、モーツアルトを歓迎するために作った

  短い行進曲があるのですが

  モーツアルトは、それを耳コピして、

  何度か繰り返して弾きながら、

  ここはこうした方がいい、ここはこう変えて、と言いながら

  少しずつ変えている間に、曲はどんどん良くなり

  さいごには「もう飛ぶまいぞ この蝶々」という

  モーツアルトの代表作と言われる曲になってしまう

 

  この義経は、こういうところがあります

  ただ、やっていることは音楽ではなく、戦ですから

  性格はより狂暴、残忍で

  子供が面白半分に虫の羽をもぐような真似を

  人間相手にやってのける

  血まみれのアマデウスモーツアルトのイメージです

 

  そして

  モーツアルトの才能を一番正確に見抜いたのが

  宮廷楽師・サリエリだったのと同じく

  義経の才能を一番正確に見抜いているのが

  よりによって、イアーゴ・景時です

 

  これは、ろくなことにならないのが、もう見えています……

 

一の谷に陣を敷いていた平家は

後ろの山から攻めるという奇策を取った義経

さんざんに打ち破られ

景時たちが、八幡台菩薩の化身だ、とつぶやいたところで

今回は終了です

 

さて、今日の支出ですが

息子と一緒に、調理学校のレストランイベントに行ったのと

父のアドバイスに従って

息子に臨時のお小遣いをあげたのと、

母のお墓参りで花を買ったのと

帰り道に寄った、コーヒーショップ代

必要経費に近いとはいえ、けっこう使いました

 

支出 

臨時出費(花)         1400

投資(コーヒー)       480円

小遣い(レストラン)      3000円

プール貯金(小遣い)    10000円

 

残額(5月9日まで) 

消費                 16560

コロナ等支援費      2000円

     (キャリーオーバー   6000円)

投資                 3360円

予備費                   2800円

家管理費積み立て        2千円

 

貯金総額

 プール貯         15646

 自分小遣い             799

病院用予備費   38万1100

家管理費積み立て    6万0千円

 

定年後用貯蓄      447万5千円

目標残額      1565万5千円

 

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