老活、始めました~貯金目標・定年までに2000万~

55歳、手取り23万のバツイチシングル女子が、定年までに1000万の貯シングル女子が、定年後の「人生の放課後」を楽しく生きるための準備をします。家計簿は毎日公開、定年までに2000万円かくほするのが目標ですが、お金を使わずに楽しく暮らす方法も提案します。

コロナのおかげで大ショック・11月から楽しみにしていた舞台が中止に

東京でのコロナの感染者は

ここしばらくは、前の週よりも減り続け

人によっては、もうピークを終えた

あとはどんどん減っていって、終わるのを待つだけ、という人もいて

あまりに楽観的過ぎるとは思うけれども

そうなつたらいいな、と願っていたのですが

 

私の周りでは、つい数週間前に息子がコロナにかかり

同じ部署の人も、数人

同じ部署で、子供が感染した人も、数人

感染はしていないけれど

保育所学童保育も閉鎖になり

出勤できない人が数人

ベータ株の時と比べて、なんとも嫌な「身近」になっており

言いようのない、不気味な感じがしてはいました

 

ですが

来週、お芝居を見に行く予定にしていました

見たくて見たくて、どうにも我慢できなかった作品

ミュージカル「ラ・マンチャの男」です

 

これは、もともとはドン・キホーテの話なのですが

構造がとても凝っていて

原作者のセルバンテスが、教会を侮辱した罪で

宗教裁判にかけられることになる

逃げ出さないようにと、事前に捕まえてられて

従僕と一緒に地下牢に放り込まれる

この、なんともトホホな状況から

ストーリーが始まります

 

地下には、すでにつかまっている犯罪者たちがうようよいて

明らかに場違いなセルバンテスを小突いたり、

持ち物のカバンまでとりあげようとする

しかも、セルバンテスのやった「教会への侮辱」とは何か

よくよく聞いてみると

「教会にも公平な負担を、と考えて、税金をかけた」とのこと

囚人たちに、こいつはバカだとあざ笑われ

セルバンテスは、弁明をしたい、と言い出す

ただ、自分は詩人だから、物語の形で弁明をしたい

即興の劇を行う

皆さんも俳優として参加してください、といい

自分の演じる役は、騎士道物語を読み過ぎて

脳みそが干上がってしまった、老貴族

こう説明しながら、セルバンテス

メイクをし、付け髭をつけ、その辺に転がっている兜をかぶると

「人呼んで

 ラ・マンチャドン・キホーテ!」と名乗り

歌うのが、「ラ・マンチャの男」というタイトルナンバー

かなり有名な曲なので

少し聞くと、ああ、あの曲か、と思う人も

多いと思います

 

つまり、ドン・キホーテ

セルバンテスが演じる即興演劇の主人公

架空の人物、というわけです

 

ここから、風車を巨人と思い込んで突撃するのも

宿屋のあばずれ女を、姫君と思い込むのも

原作通りのお約束

ですが、一番違うのは

ラ・マンチャの男」のドン・キホーテ

自分のやっていることが「負け戦」であることを知っていることです

 

ですが勝ち負けは問題ではない

あざけられ、負け、損ばかりしようとも

正しいことを正しいと貫いて生きる

そういう「見果てぬ夢」を追うことが自分の使命

そうすることで、世の中が今よりほんの少し良くなるなら

私はその役をひき受けよう、という

悲しくもロマンチックで勇壮な歌が

有名な「見果てぬ夢」というナンバーです

 

しかも、この曲の中で

ドン・キホーテは、人のあるべき姿を貫き

損得を超えて理想に生きることができるならば

「自分の死の床はやすらであろうから」と歌います

 

これは、相当キます

特に、ある程度の年齢を超えた人に、というよりは

ある程度の年齢を超えないと

セリフの日本語は分かっても

実感することはできないでしょう

実は、この作品は小泉純一郎元総理の一番のお気に入りで

演説というか、支持者に向けてのスピーチの中でも

これを見た人いますか、いたら手を挙げて、ときき

誰もいないと

もったいないなぁ、あんないいミュージカルを、と

嘆いてみせたくらいです

 

私は実は、以前に一回、この作品を見たことがあります

最初の10分くらい

セルバンテスドン・キホーテに変身するところで

もうすでに、涙があふれてきました

そのあとは、ずっと泣きっぱなしでした

周りの人に迷惑が掛かるので

嗚咽をこらえるので精いっぱいだったのをよく覚えています

 

このミュージカルは、ともかく地味です

恋人同士が愛を歌うような、キラキラした要素は

一つもありません

何と言っても、舞台が地下牢から全く動きませんから

衣装も薄汚れた、汚いものがほとんどです

おまけに、ダンスもありません

ですが

「地味だからつまらない」などという

くだらないことを言わせない力があります

 

作品の力もありますが

主演の、松本白鵬さんの力がそれ以上に大きいです

見ているうちに、半分頭がおかしくなっている

ドン・キホーテ」のセリフなのか

白鵬さん自身の言葉なのか

舞台にいるのは、ドン・キホーテなのか

ドン・キホーテのふりをしている、白鵬さん自身なのか

区別がつかなくなってきます

 

この「ドン・キホーテ」か白鵬さんかわからない人が語る

人生哲学や、理想主義、ヒューマニズム

みかたによれば、極端に青臭いセリフの数々に

見ているうちに、すっかり共感し

さらに、今までの自分の生き方を静かに振り返り

生きなおそう、と覚悟を決めるような

そんな、特別な力をもった作品です

……しかも、私はもともと、そのケがありますから

  何割増しかで、グサグサ刺さってくるわけです……

 

この「ラ・マンチャの男」のドン・キホーテ役は

50年以上、白鵬さんしか演じていなかったのですが

白鵬さんはもとも歌舞伎の方で

数か月前に、勧進帳の弁慶を演じたところ

その幕切れの六法飛びで、膝をいため

今でも、まだ膝の痛みがとれず

これで、ラ・マンチャの男も演じおさめにする、ということで

松本白鵬の最後の舞台、として

チケットは争奪戦になりました

 

私が運よく買ったのは、11月のこと

発売日の直後でしたが

B席は全部売り切れ

初日、千秋楽、中日、土日、祝日も売り切れ

残っているのは、平日のS席と、A席だけ

安い方のA席でも、1万円もします

ですが、清水の舞台から飛び降りる気分で

A席1枚を買ったところ

パソコンの予約欄の表示の

「A席」の欄に「予定枚数終了」の表示が出ました

私は、ドラマチックにも、

白鵬さんのファイナル公演の

A席、最後の一枚を買えたわけです

 

今回の上演は、かなり素晴らしい仕上がりのようです

というのも、私が毎週木曜日

とても楽しみにしている、朝日新聞の夕刊に連載中の

劇作家・三谷幸喜サンのエッセイが

ちょうど「ラ・マンチャの男」を見に行った話で

手放しの大絶賛をしていたからです

三谷サンは、この作品が大好きで

初演の時から、再演されるたびに見に行っているけれど

白鵬さんの演技は以前より進化していた

今まで見た中で、一番哀しいドン・キホーテだった、と

まさに、これ以上ないくらいの大絶賛でした

 

私は、三谷幸喜サンの作品も大好きです

大好きな人が、大好きな作品を好き、と言ってくれるのもうれしく

ますます期待が高まりました

こんなことをしてはいけない、と思いつつも

当日と翌日、ひたすら余韻に浸りたくて

有給休暇まで、もらってしまいました

 

上演の日を、首を長くしながら

それでいて、心の片隅では

有楽町まで電車に乗って出かけていくなど

危険だろう、やめた方がいいよ、と

コロナにおびえながら

大丈夫かな、と心配しながら

それでも見たくて見たくて、

まあ、なんとかなるだろう、と理屈をつけて、待ちわびていました

 

それが、今日、東宝からメールが来ていました

何だろう、と開けたところ

ラ・マンチャの男 休演のお知らせ」

 

誰とは書いていませんでしたが

上演メンバーの中でコロナ陽性者が出た、とのことでした

コロナにはとても気を付けていて

スタッフとキャストを全員

三日ごとに検査している、とのことでした

これ以前にも、二回休演があったそうですので

どうやら、三日ごとの検査ごとに、誰かが陽性になっているようです

 

チケットの払い戻しの方法など、細かく書いてありましたが

とてもとても、読む気になりません

 

あまりのショックに

ラ・マンチャの男」映画版のサントラをずっとかけ続けています

 

本当は、喘息持ちの私が

1万人以上、毎日毎日コロナ患者の増えている東京の

繁華街になど行かない方がいいのは分かっていました

私の家計では、チケットの1万円も

アンバランスに高価なことも

それに、東宝という会社のことですから

この「白鵬ファイナル公演」はおそらく半年くらいたった後で

DVD化して発売する可能性が高いことも

良くわかっているのです

それを買うほうが、コスパ的にも、コロナ的にも

ずっと賢い選択だということも、良くわかっています

 

でも、今日だけは愚痴らせてください

ラ・マンチャの男」松本白鵬ファイナル公演

生で、見たかったよぉ

 

ちなみに、今日の支出ですが

お昼くらいに、近所のスーパーに

広告で出ていた、タイのお刺身、柵で486円也を

買いに行きました

あとは、マーガリンやチューブワサビなど

足りないものを少しずつ

何を隠そう、ささやかながら

フィギュアスケート女子シングルで

坂本選手が銅メダルを取ったお祝いのつもりでした

休演のお知らせをもらったのは、家に帰ってきて少したってからでした

 

まさに、世の中は、何があるかわかりませんね

仕方ありません

もう少したったら、

世の中っていうのは、こういう番狂わせがあるから

面白いですねぇ、と笑うことにします

……もう少したったら、ですが……

 

ちなみに、明日は女子カーリングの決勝戦

日本対イギリスで、勝った方が金メダルです

父のリクエストで

もし日本が勝ったら、バレンタインの時の

チョコレートケーキを焼いてくれ、とのこと

ココは、気分転換もかねて

明日はテレビにかじりついて、ロコ・ソワーレを応援しまくります

 

 

支出     

消費 (食費)        786

 

残額(2月26日まで)      

消費               11963

コロナ支援費     2000円

     (キャリーオーバー 2000円)

投資              5000円

予備費                   4000円

家管理費積み立て   2千円

ボーナス      30000円

 

 

貯金総額

 プール貯         39146

 自分小遣い           2252

家管理費積み立て    5万4千円

 

定年後用貯蓄      434万5千円

目標残額      1565万5千円

 

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