定年までにやりたい100のこと ⑤サルスエラの劇団に入る
またまた妙なことを、と言われそうです
それより前に、そもそも「サルスエラ」って何?と
聞かれそうです
まず、そちらから説明します
「サルスエラ」というのは
スペインで17世紀に生まれた
ミュージカルの原形のようなエンターテイメントです
ミュージカルの本場はアメリカですが
まだアメリカができてもいない時代
日本では、徳川家康の時代に
スペインの「サルスエラ宮殿」で上演されていたので
サルスエラ、という呼ばれるようになったのだそうです
サルスエラの演目は、深刻な悲劇もないとは言いませんが
スペインの日常生活を描いた、一幕物の
陽気で軽やかで面白くて、
ちょっと、吉本新喜劇のような作品の方が
数も多く、人気もあるようです
歌とセリフの割合は、ちょうど半々くらいです
「ロマンサ」と呼ばれる
うっとりするようにきれいな曲や
コミカルでCMソングのようなノリのもの
元気いっぱいの、古いアニソンのようなもの
それに、ダンスの踊れるノリの良いもの
……もちろん、サルスエラのダンスは
フラメンコ、と言いたいところですが
あの、悲愴でちょっと重々しい
本格的なフラメンコではなく
サルスエラように軽く、楽しく改定された
「ステージフラメンコ」です……
バリエーション豊富で
聞いているだけでも、うきうきしてくるような曲ばかりです
音楽の得意な人なら
一度聴いたらすぐに歌えるようになるくらい
わかりやすくて、親しみやすい曲調です
……私は覚えるまでに
六回くらいかかりましたが……
12月に入ってすぐに
私の通いつめている
「インスティトゥート・セルバンテス」
……これは、スペインの文部科学省が
外国でのスペイン文化とスペイン語の発展のために作った
スペイン政府の機関なのですが……
ここで、サルスエラの公演がありました
日本初演の演目で、しかも、無料というので
大喜びで、見に行きました
で、はまってしまったわけです
ストーリーは、幼馴染の老夫婦が
はるか昔の幼い日を思い出す
二人ともまだ10歳になるかならないか
身分違いの二人のかわいい恋が
クリスマスパーティーの席で
友達みんなにバレてしまった
どうしよう、と思ったら
途端にまきおこる祝福の嵐
結婚式ごっこをして、将来を誓い合った
今は幸せな老夫婦になった二人の元に
同じく、今は年老いた
友人たちが再び集まって、再び華やかなパーティーになる、という
幸せいっぱいの物語
人形の歌や、兵隊さんごっこ、
男の子たちは、背伸びをして初めて葉巻を吸い
あまりの苦さにジタバタ、という大騒ぎの
歌や踊りも盛り込んで、まさに楽しさのてんこ盛り
見終わった後で、エネルギーがわいてきて
なんとも幸せな気持ちになれる、という
ステキな公演でした
ついでに書いてしまうと
駐日スペイン大使と、副大使
セルバンテス文化センターの館長という
ビッグスリーまでご臨席の上に
公演の後の、スペイン語で歌う
クリスマスキャロルのミニコンサートでは
三人そろって、舞台に上がり
一緒に歌って踊って、すっかり楽しんでいたようでした
この、サルスエラの公演の最後に
「一緒にやりたいと思う方を募集します」と
言ってくれていました
「劇団」とは言っても、さほど大きくはなく
この作品でデビューした高校生メンバーも4人いますし
これで食べていこう、という
深刻な人もいない様子
むしろ、肩の力の抜けているようにお見受けしました
まさに、老活にピッタリです
これは、参加するしかない、と思いました
もちろん、メインキャストを狙うわけではありません
……音大出や、フラメンコの先生などがおられますし……
私がやりたいのは、
吉本新喜劇で言う「コケ役」や「にぎやかし」
つまり、合唱とお笑いの盛り上げ要員です
これなら、舞台未経験
定年後に初めて知る世界、でも
何とかやっていけるのではないかと思いました
でも
ただ単に、楽しかった、おもしろそうだった
やってみたい、というだけではありません
老活に必要な「仲間づくり」
どうしようかと思っていたところ
この、劇団は
まさに、うってつけだと思ったからです
勤め先を退職して、家で暮らすようになつても
専業主婦なら話は別ですが
フルタイムで働いていたのでは
ご近所さんとも、あまり親しくはありません
退職の翌日から、話相手もいないという
「孤独」が大きな問題になってくるわけです
友達なら、どこでも作れるではないかと言われそうですが
この頃は、「毒友」という言葉ができてきたようです
一月ほど前、週刊新潮に載っていた記事によると
定年後、退屈を持て余しているタイプの人と
うっかり友達になって、家の行き来を始めてしまうと
用事もないのに、毎日、家に尋ねてくる
夕食の時間になっても、帰ってくれない
もっとひどいパターンでは
病院でできた「毒友」を
一度、車にのせて、近くまで送ってあげたら
毎回、送ってもらうのがあたりまえだと思われたらしく
自分の会計が終わるまで、ずっと待っている
最悪のパターンでは
町内会の役員を引き受けたところ
高齢者のボスのようになっている会長がおり
みな、会長に気を使って、ご無理ごもっとも
町内会の行事の運営について
ちょっと、反対意見を出したところ
ボスが機嫌を損ねて、無視されるようになったら
ほかの高齢者も右にならえで
地域の高齢者グループ全員から
村八分にされるようになった
ううむ、どれもひどい話だとは思いますが
確かに、無いことではなさそうです
ただ、私に言わせれば
友達を作る半径が、狭すぎるのだと思います
引っ越すことは事実上できない、となれば
近くに住んでいる相手とは
絶対にトラブルは起こせないものと、わきまえて
少なくとも、すぐに「定年後の心の友」と
飛びつかない方がいいのではないかと思いました
すると、
共通の趣味を持っていて、公演という共通の目標もある
ご近所ではないので
毒友問題も心配がない
なので、劇団で友達を見つける、というのは
案外と、ありかもしれないと思いました
それに、劇団なら
「公演」という目的があります
気の合う仲間とのカラオケも楽しいでしょうが
目標に向けて、努力する
公演の後には、みんなでお互いの努力をたたえあう、という
学生時代の文化祭のような経験ができるのは
定年退職後には、貴重なのではないかと思います
さらに、このサルスエラ協会には
高校生のメンバーもたくさんいます
年の離れた人と、一緒に何かができる機会も
そうそうはない、貴重な体験だろうと思います
もっと言えば、公演は無料でした
つまり、チケットは必要ない
ということは、チケットの売れ残りの心配をする必要がない
売れ残ったチケットを自分たちで買い取る
あの悪名高い「ノルマ」がない、ということです
年金で生活しなくてはいけない立場にとっては
これは、かなり大きなメリットです
そのうえ、私の大好きなスペイン語の勉強にもなりますから
一石三鳥か、四鳥くらいです
私は、歌も踊りも、あまり上手なほうではありませんが
なんといっても、サルスエラの内容は
吉本新喜劇に似ていますから
誰かのギャグに、派手にドタッとコケる「コケ役」
「にぎやかし役」「合唱隊」を頑張って
自分も舞台で楽しく笑い
見ているお客さんも笑わせて、元気になってもらえるような
そんな公演をすることが夢です
ですが、その前に
本当にここがあっているのか
練習会場まで、通いきれるのか
交通費も、払っていけるのか
そうした、こまごまとした実務を調べるためにも
いったん、早い時期に
というよりも、今とりくんでいる
ファイナンシャルプランナー1級に早くけりをつけて
一度、入会してみようと思っています
さて、今日の支出ですが
パンと、なくなってしまったソースやドレッシング
あとは、果物とパンを少々買い込んできました
それから、今になって気が付いたのですが
妙に「消費」が多いと思ったら
先週の火曜日に、生協の支払いを
書くのを忘れていました
遅くなってしまいましたが
今日付けて、減額しておこうと思います
支出
消費 (食費) 2638円
消費 (生協) 4896円
残額(12月15日まで)
消費 6265円
コロナ支援 2000円
(キャリーオーバー 33700円)
投資 1400円
予備費 2500円
家管理費積み立て 2千円
自分ボーナス残額 5602円
貯金総額
プール貯金 23000円
自分小遣い 1421円
家管理費積み立て 4万4千円
定年後用貯蓄 389万0千円
目標残額 1611万0千円